保護者から、○○をすること(又はしないこと)の法的根拠は何なのか明らかにするようにとの求めがありました。どう対応するべきでしょうか。

学校教育には、児童生徒に対する教育について広範な裁量があります。その法的根拠については、校長について学校教育法37条4項、教諭について同条11項となりますので、これらの条文を根拠として示すことが良いでしょう。

補足説明

学校教育法37条4項は、「校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。」と規定し、「校務」とは学校運営全般をいい、校長には学校運営に関する広範な裁量があると解されています。また、同条11項は、「教諭は、児童の教育をつかさどる。」と規定し、やはり教諭には児童の教育に関する広範な裁量があると解されています。これらの条文は小学校に関するものですが、学校教育法49条の8により中学校に、同法62条により高等学校に準用されるなどしており、初等教育及び中等教育段階の学校について当てはまります。

したがって、校長には学校運営全般について、教諭には児童の教育に関して、他に具体的な法令の根拠がなくとも、児童生徒に対して、ある活動を行う(又は行わない)ことを命じたり、これに従うよう指導したりする権限があるということになります。

近年、保護者の中には、学校に対し、「○○をすること(又はしないこと)の法的根拠を明らかにせよ」と求める動きが多くみられ、児童生徒、保護者側の弁護士にもこれを後押しすることが盛んですが、学校の教育活動について個別の明確な根拠があることは稀であり、多くは上記の校長、教諭の包括的な権限に基づいて行われているのであって、その限度で法的根拠を示せば足りるのです。

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